クトゥルフ神話TRPGシナリオ 「3つの虚言」
こんにちは 陰キャキモータのべりべりあです。
結構前にクトゥルフ神話のシナリオ作ったのですが もう身内には結構使っちゃったので公開しようと思います。
まず 初めに このシナリオはクローズド・サークル(ちょっと違うかもだけど)です。要するに、閉じ込められてそこから脱出するっていう謎とき要素を含んだシナリオです。もっと戦闘とかやりたいぜ~って方はあまり向いてないかもしれません。
ではほんへに行きます。
~ちょっとした解説~
PLはニャル様が作った空間に閉じ込められてしまいます。もともと違うことをしていて遊んでいたニャル様ですが、そろそろ飽きてきたので、その際にSAN値がゼロになって発狂した(殺人癖ひいた)人間を使って、新しい遊びを考えた というのがだいたいの全貌です。また黒幕を押し付けてしまってすまないニャル様。
クリア条件は、PLが 犬の部屋でみつけた赤の薬品を狼の部屋のひんやりしている壁にかけてそこから脱出することです。
結構ミスリードを多くいれたので、GMをするときはごちゃごちゃにならないように気を付けてください。
()のところはGMだけの情報です。
~導入~
朝起きると、「変死体、また見つかる」とニュースで大きく取り上げられていた。ここ最近 変死体が多く見つかっています その死体は 腕がなかったり 足がなかったり 頭がなかったりなどどこか身体の部分がないような 死体が発見されています 猟奇殺人みたいな感じで取り上げられています
不気味に思いながらも、あなた達はいつも通りの日常を過ごします そしてあなたたちは各々 家に帰ってきます そして皆さんは疲れたのか身体にだるさを覚え そのまま寝床で寝てしまいます。
(ここで寝ないと宣言したPLもGM権限で眠らせちゃって大丈夫です もしどうしても言うことを聞かないようならそのままニャル様に殺してもらいましょう)
目が覚めると全く見覚えの無い場所に居たあなたは、部屋をぐるりと見渡し、あなた以外にも人が倒れていることに気がつきます
床にはメモが落ちています
メモ「この中に 本当のことを言っている者がいる 勇敢なるものよ 知恵を使い 見事見つけ出し 真実を語るものを信じよ」
(ここで目星ロール 成功したら以下の情報をだしてください 紙の裏をみますと宣言された場合は目星ロールはせずに以下の情報開示 これ以降の裏があるメモも同様の処理を行うこと)
裏返すと→True1 Lie3 と書かれているのがわかります。
(True1は狼 Lie3は他の動物のことを指しています)
部屋の広さは探索者がいても窮屈に感じない程度 ある程度の広さがある 広場みたいな感じですね。
部屋をぐるりとみてみると 東西南北それぞれに色のついた扉があることが分かります。 そして近づいてみるとわかるんですが 扉にはそれぞれ動物の絵がかかれています。
虎 黄色の扉 北 (武器庫)
なにやら武器や防具が多数放置されている。どうやらここは武器庫なのではないか、と皆さんは思います。
部屋に入るとメモが落ちていることに気が付く→
犬は嘘つき ここから脱出するためには鳥の部屋にある身体のパーツを取り出さなければならない
裏→『俺を信じて悔いはないか?』
武器が転がっている(ある程度の武器は希望されたらだしちゃって構いません)
部屋の壁に目星or触る
部屋の壁を見る(触れる)と、扉の正面にある壁だけ冷たいことに気づくでしょう
※蹴ったり叩いたりしても壊すことは不可能
(鉄の扉が隠れています これに犬の部屋でみつかる薬品→塩酸をかけると溶けて階段が現れます これ以降の部屋にもこれは同じ場所にあります)
犬 緑の扉 東 (実験室)
鍵はかかっておらず 簡単に開けることができます 扉を開けると、そこからひんやりとした空気が流れてくる
部屋の真ん中には大きな藍色のテーブル、隅の方には棚があるのが分かります
薬品特有の香りを纏ったこの場所は、実験室の様に見えました
机にはメモと実験器具が多数置かれています。
机にメモが置いてあることに気が付きます
メモ→虎は本当のことを言っている 嘘つきは狼
裏返す→『本当に僕を信じるの?』
机に目星→「パーツ」と彫刻で小さく掘られているのがわかる
棚
何やらそれぞれに光っている薬品らしきものを4つ発見します 色はそれぞれ 緑 黄色 赤 青です。
(赤の薬品を狼の部屋にかけると出口 基本的に薬品はその部屋の扉と同じ色の薬品を使わなければ鉄の扉は溶けません PLが混ぜようとしてきたらやんわりと意味がないことを伝えてください)
薬学成功で以下の情報開示
この薬品の主な成分は強力な塩酸であることがわかります。なぜ光っているのかはよくわかりません。
(光っていることにあまり意味はありません 単に扉の色にあわせているだけです)
目星成功で以下の情報開示
ビーカーやフラスコの下に、小さい鍵が下敷きになっているのを見つけます
(鳥の部屋のショーケースに使うことができます)
部屋の壁に目星or触る
正面の壁にはやはり冷たい感触。
鳥 青の扉 南 (保管室)
扉を開けると、あなた達は目を見張ります
なぜなら、ショーケースのなかに保存され飾られている大量の人間のものであったであろうパーツを見てしまったからです 腕や足 顔など色々と飾られています。ショーケースにはどれも鍵穴がついており大切に保管されていることがわかります
この異常な光景を目の当たりにした探索者はSANチェック2/1D6
(ここのショーケースはすべて犬の部屋で拾った鍵であけることができる)
冷静になった君たちは部屋にメモが落ちていることに気が付く
メモ→嘘つきは私以外の全員 狼は邪悪なる神の使いである キーワードは動物の種類
裏返す→『オイラを選んで間違いない?』
パーツを見る
どのパーツもガラスのショーケースに入れられ保管されています
ショーケースには鍵が掛かっており、開けることは出来ません→鍵を使うと開けられます
部屋の壁に目星or触る
あなたは扉の正面にある壁だけパーツが飾られていないこと、そしてこの壁だけ冷たいことに気がつくでしょう
部屋全体に目星
(探索者の人数)分のまだ何も入れられていないショーケースを見つけます
アイデアor以下の発想に至った人
もしかすると自分たちのパーツもここに入れられてしまうのでは?と思ってしまった人はSANチェック0/1
ショーケースに目星
あなたがふとショーケースに目をやると、傷が付いたショーケースが目につきます
どうやらそれは引っかき傷のようだ
そしてあなたは気づいてしまいます
そのショーケースの傷は、外側からじゃなく、腕が飾られている内側から付けられたということに
SANチェック0/1
相当な力で引っ掻いたのでしょう、爪は所々剥がれ、滲んだ血がどす黒く変色している
腕は傷だらけで痛々しいです。
(腕を取り出して応急手当をすることも可能です 成功すると 例え正解と違う扉からでてもHAPPYENDです しかしPLが宣言しない限りはこれは言わなくていいと思います)
(この部屋にあるパーツを持ちだすor傷をつけるなどしたPLは問答無用でBADENDです 正しいルートを選んでもBADEND)
狼 赤の扉 西
扉を開けると、正面を除く全ての壁に、天井につきそうな程巨大な本棚が設置されています
中央にはホコリの積もった木製のテーブルが一つ そのうえにはメモがあります
メモ→嘘つきの言うことは信じる必要はない ここから脱出するためには犬の部屋にある
ものが必要である
裏→「君は本当にこれでいいんだね?」と書かれています
部屋→図書室 机もある
図書館に成功で以下の情報
十二支の本があります 十二支が全部移っていて 円の形に並んでいるページに〇がついていることに気が付きます
(これは、仲間外れというのが動物の種類ではなく、十二支であることを示しています
鳥の部屋のメモの内容をここで否定しています
※鳥、虎、犬は十二支にいる 狼はいない)
跳躍→とある神の本 その神は人間の四肢や脳みそや頭などを好んでコレクションしている
冒涜的な内容が書いてあったのでSAN値チェック
1/1D6
壁に目星or触る
扉の正面にある壁だけ、冷たいことに気がつく
テーブルの引き出しを見る→動物の生態がかかれている本を見つけます
(目星or中をひらくと言われたら以下の情報開示)
その本には 動物の種類で分類されている目次があるのですが、そこのページに大きく×のしるしがかかれていることに気が付きます
(十二支の本同様 キーワードは動物の種類ではないことをここで暗示させています)
テーブルの裏を見る→一枚の紙が貼られていることに気が付く
紙には以下の内容がかかれています
「NKMH+A×4 これらを合わせるとずれる」
裏→「残念ながら る が多い」
(NAKAMAHAZURERU→なかまはずれる→残念ながら る が多いのでるを外して→なかまはずれ→仲間外れ
って感じです 先程の情報と合わせて考えると十二支の仲間はずれが正解であるということの暗示
もしなかなか解けないようであれば 本棚からローマ字の本をみつけて 答えがローマ字で導くことができることを暗示するといいと思います)
最終場面
薬品を扉の正面の壁にかけると、みるみる内にそこが溶けていき、真っ白な光が目に飛び込んできます。そして、目の前には登るための階段があることがわかります。
~HAPPY END1~
(探索者たちが狼の部屋の鉄の扉に赤の薬品をかけた場合のみ)
みなさんが階段を上ると真っ白な光がより強くなり皆さんの意識と視覚を奪っていきます。そしてみなさんは薄れていく意識の中 このような声を聴きます
「よくやった知恵のあるものよ 現世へと帰るがいい」
みなさんは各々昨日まで寝ていた場所で 目を覚まします。皆さんは現実に戻ってきた安心感と嬉しさで包まれます。昨日体験したあの奇妙な出来事がまるで夢のようなことに思えます。皆さんが身支度を整え、テレビやスマホをみていると「猟奇殺人犯 ついに逮捕」というニュースが流れてきます。みなさんは安堵し、またいつも通りの日常へ帰っていくでしょう。しかし、あの夢のような体験は決して忘れることはない。あの空間で生まれた奇妙な絆はいつまでも 皆さんの中に消えることなく残り続けるのだから。
~HAPPY END2~
(探索者たちが違う扉を選んでしまったが、鳥の部屋にあったパーツを応急手当し、その判定に成功したときのみこのEND)
みなさんが階段を上ると真っ白な光がより強くなり皆さんの意識と視覚を奪っていきます。そしてみなさんは薄れていく意識の中 このような声を聴きます
「私の大事なコレクションを治してくれてありがとう 君たちが選んだ扉は間違いだったが 私のコレクションを治してくれた礼だ さあ現世へと帰るがいい」
みなさんは各々昨日まで寝ていた場所で 目を覚まします。皆さんは現実に戻ってきた安心感と嬉しさで包まれます。昨日体験したあの奇妙な出来事がまるで夢のようなことに思えます。みなさんは安堵し、またいつも通りの日常へ帰っていくでしょう。しかし、あの夢のような体験は決して忘れることはない。あの空間で生まれた奇妙な絆はいつまでも 皆さんの中に消えることなく残り続けるのだから。
~TRUE END~
(PL達が違う扉からでた場合)
みなさんが階段を上ると真っ白な光がより強くなり皆さんの意識と視覚を奪っていきます。そしてみなさんは薄れていく意識の中 このような声を聴きます
「残念ながら不正解だ 次は期待しているぞ」
みなさんは各々昨日まで寝ていた場所で 目を覚まします。皆さんは現実に戻ってきた安心感と嬉しさで包まれます。昨日体験したあの奇妙な出来事がまるで夢のようなことに思えます。
ふと皆さんが腕をみると、赤い跡がついていることがわかります。みなさんはこれが血の跡であるということが直感的にわかります。そして皆さんの近くに一枚の紙が落ちていることに気が付きます。おそるおそるそれをめくってみると、やはり赤い血の跡で「君たちのパーツが欲しかったな」とかかれていました。
皆さんはあの奇妙な出来事が現実であったことを、強制的に理解させられます。
「連続猟奇殺人事件の犯人はいまだに捕まっていません」
流れてくるテレビから、ニュースキャスターのやけに冷たい声が流れてきました。
~BAD END1~
(PL達がショーケースの中身を奪ってでてきた場合)
みなさんが階段を上ると真っ白な光がより強くなり皆さんの意識と視覚を奪っていきます。そしてみなさんは薄れていく意識の中 このような声を聴きます
「私の大事なコレクションを持ち出すとは何て奴だ そんなに欲しいならくれてやる!」
(もし正解の扉を選んでいる場合は、パーツを持っているPL以外はHAPPYEND 違う扉ならパーツを持っているPL以外はTRUEEND)
あなたが冷や汗と共に目を覚ますとそこには見慣れた天井がありました。あなたはひとまず現実に戻ってきたという事実に安堵を覚えます。ふと、あなたは、自分の身体に違和感を感じます。
(ここで持ち出したパーツが自分の身体にくっついているため描写が変わってくる 以下の文章は左腕を持ち出した場合)
あなたの左腕には 、もう一つの、左腕が生えていたからです。その左腕はよくみると あの時あなたが持ち出した左腕と同じであることがわかります。
あなたは、しばらく、普通の生活をすることができないでしょう。
SAN値チェック
10/1d20
(病院END これをとるためには2d6か月分入院する必要がある)
~BAD END2~
(PLがショーケースの中身を傷つけた場合)
みなさんが階段を上ると真っ白な光がより強くなり皆さんの意識と視覚を奪っていきます。そしてみなさんは薄れていく意識の中 このような声を聴きます
「よくも私の大事なコレクションに傷をつけてくれたな 対価をはらってもらうぞ」
(もし正解の扉を選んでいる場合は、パーツを持っているPL以外はHAPPYEND 違う扉ならパーツを持っているPL以外はTRUEEND)
あなたが冷や汗と共に目を覚ますとそこには見慣れた天井がありました。あなたはひとまず現実に戻ってきたという事実に安堵を覚えます。ふと、あなたは、自分の身体に違和感を感じます。
(ここで傷つけたパーツによって描写が変わってくる 以下の文章は左腕を傷つけた場合)
何故なら、あなたのあったであろう左腕が、引きちぎられてなくなっていたからです。あなたが寝ているところは血まみれになっており、その光景をみたあなたは、はっきりとした激痛を認識し始めます。
あなたは、しばらく、普通の生活をすることができないでしょう。
SAN値チェック
10/1d20
(病院END やはり2d6か月の入院 引きちぎられた場所は回復しません)
~ミスリードについて~
このシナリオでポイントとなってくる4つのメモですが、全部を照らし合わせて真面目に読み解いても矛盾が発生してこんがらがってしまいます。ですので消去法で、鳥か狼が正しいという結論になると思います。
ですので、鳥にいくか狼にいくかでだいたいENDが分かれると思います。以下はこのシナリオの裏話、というかポイントです。
1.鳥だけ動物の種類が違う
狼、虎、犬と全部イヌ科(多分)の動物です。狼の部屋での暗号を入手しても、よく考えないと鳥の扉を選んでしまうと思います。
2.狼だけ十二支ではない
正解の扉を選んだPLならわかると思います。着目するべき点は、動物の種類ではなく十二支の仲間外れだということです。
3.メモの裏が狼だけ少し違う
虎→俺 犬→僕 鳥→オイラ と外れの3つは主語を使っていますが、狼だけ「君は・・・」とPLに語り掛けている。
些細な部分ですが、ここも狼が正解であることの暗示です。
だいたいこんな感じです。ちなみに僕はこのシナリオを6回ぐらいやっているのですが、3回は普通のHAPPYENDになり、1回が鳥の部屋からでてTrueEND、1回が腕を持って行ったことによりBADEND、そしてもう1回が鳥の部屋にあった腕を治して無事にHAPPYENDって感じでした。
多分腕を治して・・・はあんまりないENDだと思います。まあハッピーエンド&トゥルーが合わせて6回中5回ぐらいなんで、あんま難しくはないと思います。よく考えれば生き残れるシナリオです。
長々と語ってしまいましたが、ここら辺で筆を休めたいと思います。
もし、万が一このシナリオをリプレイ動画で使うということがあれば
ここまで一報いただけると幸いです。
最後まで閲覧ありがとうございました。
ほな また。